ねじ回し、ドライバーはサイズが合うことが条件、そして消耗品(これ重要)
100均のドライバーは悪、みたいな記事が出回っていましたが、自分に言わせてもらうなら「ドライバーは消耗品」。先が減りまくった年代物のベッセルのクリスタラインを使うなら、厳選した100均のドライバーのほうがずっとマシです。
まず、100均のドライバーですが、さまざまです。10本セットのようなものはダメなものが多いのですが、単品のものはマシなものがあります。精度もさまざまですので、現物の先端を見て判断がいいです。ダイソーの単品には比較的マシなものが混じってます。
では、工具店のものですが、ブランドで言えばベッセルかAnex(兼古製作所)をよく見かけると思いますが、それで十分です。先端を見比べて精度が同じと思うならホームセンターオリジナル品でもいいでしょう。ベッセルの場合、クリスタラインよりもボールグリップのほうが先端が黒い加工がしてあり減りや消耗がわかりやすい印象です。少し強く回すことが想定されるならボールグリップ、パソコンの組み立てならクリスタラインという選び方でしょうか。
次にサイズです。ふつうのプラスドライバーは先端が#1、#2、#3とあります。#2がほとんどなので必ず#2を揃えるほか、電気工事するなら#3の用意は必要です。M8の分電盤のネジを締められません。それと、クルマをいじる人はナンバープレートを外すのに#3を使うこともありますが、ナンバープレートのビスは傷をつけて錆を出させないためにもドライバーではなく10mmのソケットで回すことを強くオススメします。
ポジドライブに気をつけろ
そして、プラスドライバーに見えて実は形状が違うポジドライブが問題です。ふつうのドライバーは海外に行くとフィリップスと名前が付いてます。記号ではポジドライブがPZ、フィリップスがPHという略称なのはそこから来てます。
ポジドライブはIKEAの家具に非常に多いほか、ニトリでもポジドライブが増えています。家具によってはボジドライブとフィリップスが混じってることがあります。見分け方はポジドライブのネジに×の印が付いていてわかりやすくしていますし、間違って差し込むとなんとか回りますがグラグラします。グラグラするということはうまく噛み合っていなくてネジを舐めやすいです。
ポジドライブの利点は、ふつうのプラスドライバーよりも舐めにくいこと。ドライバーを入れてまわすとわかりますが、深くハマるような感じがします。
ポジドライブの存在を知らずに、IKEAの家具を組むときに「力を入れるので高級ドライバーが~~」と語る人がいます。形状違いだったらどんな高級品でも全く意味がありません。形状とサイズが合うことが重要です。IKEAの家具では2番のサイズ、PZ2を使うことがほとんどのような気がします。工具屋や、工具をちゃんと扱おうとするホームセンターなら必ず置いているはずです。ベッセルやAnexでもポジは通常ラインナップしています。
そしてドライバーは消耗品(最も大事)
いちばん問題としたいのが消耗品であることです。先端の角が取れたり、変形していたりするなら寿命です。100均のドライバー以下です。件の記事ではベッセルのクリスタライン(またはAnexのフォーラインまたは互換品)を使ってるようですが、先端はけっこう変形していました。アップで写真を撮れば一目瞭然ですが、肉眼だと先端がシルバーなので劣化がわかりにくいです。
同じベッセルでも先端がブラックポイント加工のボールグリップドライバーなら、先端がすり減ってくれば銀色の部分が出てきてわかりやすいです。気持ち、ブラックポイント加工のほうが減りにくい気がします。
そして、先端に滑り止め加工のしてあるベッセルのメガドラ(通常サイズ)や、Anexのスーパーフィットは初めて使うと驚くほどネジが安定してびっくりすると思います。これは減ったら役立ちませんので寿命があります。滑り止めありの製品の寿命ははっきりしていてしかも短いです。
ドライバーはいいモノがよいのは言うまでもないですが、安くてもいいモノはたくさんありますし、どんなに高くても劣化していたら意味がありません。先端が摩耗、変形しているならドライバーは新しくしたほうがいいでしょう。
特にベッセルのクリスタラインは2~3年前にモデルチェンジしています。そっくり品の多い旧デザインは使い込んでいることの証です。先端はよく確認しておきたいです。