震災から15年とホンダがEV方針変更と原油問題で思うこと(ホンダ方針変更編)

2026年3月、2011年の震災から15年がたち、ホンダがEVの方針を大きく変更、原油問題もガソリンなどの大幅値上げが始まっていて、この1週間で社会が大きく変わったような気もしています。

ホンダがEVを縮小という方針転換

ホンダが一部EVの開発中止をともなう、方針の大転換をしました。一部のノスタルジー主体の自動車評論家は、エンジン回帰などといって歓迎の意向を示していますが、どうなのでしょうか。

これまでのホンダの姿勢が良かったとは思えませんが、この段階でEVを否定するような方針はナンセンスしかありません。そのうえ、ハイブリッドに注力というのもどうかしているとしか言いようがありません。

まず、今後、BEVは確実に伸びます。クルマの使い方を見たときに、エンジン音がしたりガソリン臭いとか、そんなクルマを求めているのはクルマそのものを趣味にしているが、ノスタルジーに浸っている人だけです。

これまでの高級車の流れを見ても、静穏、低振動、快適な空調といったことを追い求め、プラスして素早く走れることを求めてきました。

これらすべてBEVには揃っています。であれば、高級車は自然とBEVに向かうしかありません。BEVを否定するということは、利益率の高いジャンルを見逃すということでもあります。

では、エンジンが求められるのかと言えば、一部のスポーツモデルを除けば、エンジン音は求められてきていませんし、ましてやガソリン臭いほうがいいなどと言う人はまずいません。どんなにマニアでも日常的にガソリン臭かったら健康が持ちません。たまにクルマいじりをするときに、ガソリン臭があって、雰囲気に浸るというのがせいぜいではないでしょうか。

また、音やガソリン臭なんかいらないから、速さを求める人もいます。BEVで速さに音は不要だったと気づく人もいます。そうなると、スポーツモデルであってもBEVということになります。

BEVは高いから軽自動車や大衆車には向かないと言われますが、そうでしょうか。BEVになれば車両の長寿命化が顕著になります。費用負担も含めての長寿命化です。すでにバッテリーは十万キロは問題なく走れ、その先も、問題ないようになっています。使用期間が長くなり、長寿命化すれば、単価がアップし、そして、クルマの総需要も縮小します。

しかも、ガソリンスタンドが減少に向かう可能性がある今、小型やコンパクトもBEVに向かうしかない社会がそこまで来ていると考えるのが妥当でしょう。そして、電力など社会のインフラの一部として活用する方法も近い将来やってくるでしょう。

そこにホンダはどう立ち向かうのか、そう考えると、今回の大幅な方針変更は歓迎とはならないでしょう。ホンダもバカではないので、BEVがダメとかではなく、単に人気車種になり得ないことが見えてきたので、開発中止したと考えるほうが自然です。

であれば、高利益率の高級車に、売れる車種を投入できないといった商品戦略の間違いのほうを指摘するべきで、BEVかエンジンかという問題ではないでしょう。これまで、ホンダのBEVは一貫性やラインナップの連続性が全く感じられない展開をしてきました。ほぼ中止のゼロシリーズではじめて連続性を感じられただけに、残念でしかありません。

これまでのエンジン技術の延長には絶対にならない

ここで、エンジン回帰歓迎という論調に乗るのは危険です。これからエンジンは、ごく一部のノスタルジーや趣味性の高いもの以外は、直接の駆動力ではなく発電という役割りに変わっていきます。

そうなれば、ハイブリッド車の仕組みも変わってきています。もっとも合理的なのがシリーズ型のハイブリッドで、エンジンは発電に徹するものです。今はトヨタの連続的にエンジンと電気モーターを使い分けるほうが効率的だとされていますが、メンテナンスやPHEVへの発展性も考えるとシリーズ型に向かうのは必然のような気がします。

世界の主流がいつも正しいわけではありませんが、比べてみると今のままでは日本のエンジン技術がこれからの時流にマッチするのは、かなり怪しいとか言いようがありません。日産のように発電主体のエンジン開発に向かうことが妥当でしょうし、発電だけなら外部から購入という方法もあります。

すでに日本自動車工業会がエンジン部品の共有化の必要性を説いていることもあり、いままでのようなエンジン技術が続く可能性はない、ということは言えるでしょう。

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