水栓いろいろ、お風呂やキッチンの蛇口の選び方
電気じかけのスマートホーム/スマートハウスであっても水は絶対に必要です。水回りのなかでも使いやすさに関わるのが水栓です。デザイン重視でなく、つかいやすさ、特にレバー式は劣化した際のことを考えて選ぶことが重要です。
最近ではキッチンでも洗面台でもレバー式になってしまいましたが、レバー式はウオーターハンマー現象を起こしやすいです。
考慮されて水道管が配置された新築ならいいですが、流し台だけ交換するようなリフォームの際は注意が必要です。水を出して止めるたびにドッカンドッカン管が鳴って水道管が破損したり、古いマンションでは周辺の部屋に堅いモノを躯体にぶつけたような騒音を撒き散らし、大トラブルになることもあります。
とはいってもレバー式しか選べない場合、水道管から対策するか、ウォーターハンマー対策の水栓や追加パーツを選ぶという方法もあります。大掛かりな対策は水道工事店に頼むしかないですが、その一方で古い家に何の対策もせずにレバー式水栓を取り付けてウォーターハンマー現象を起こしているのも水道工事店だったりします。
次に、水栓のメーカーです。システムキッチンに付いてるモノとしてはTOTO、リクシル、KVKの3社でほぼ占められているような気がします。どれがいいかは好みの問題と言いたいですが、いくつか選ぶポイントがあります。
レバー式水栓の場合、水の開閉を担うバルブカートリッジが消耗品です。3000~5000円します。これの入手がしやすいことが第一なのと、次に劣化の早さもメーカーで違います。ホームセンターを回るとわかりますが一般的にTOTOの入手性がダントツです。水道の場合、壊れたから通販サイトでポチって一晩待ってるわけにはいかず、すぐ近所のホームセンターで入手できることが重要です。
キッチンならレバー式水栓はまるごと交換も簡単です。穴は同じなのおで合わなければ比較的簡単に交換可能です。
しかし、水栓ごと専用設計になりがちなのが洗面台とバスルームです。水栓が使いにくかったり、カートリッジの劣化度合いに我慢できなかったりして、水栓ごと交換したくてもできないことが多いです。
バスルームの場合、デザイン重視のため、つまみが小さく、カードリッジが劣化して動きが渋くなると両手で回さないといけない水栓が実際にはあります。劣化しなくても水圧の高いところではそれだけで動きが渋くなります。
特にKVKが悪いということを言ってるのではありませんが、このような形状の水栓の動きが悪く重くなった場合を想像してみてください。そして、ツマミの形状から石けんがついた手で触った後、泡の流れも悪いので横からシャワーを当てないと手が滑って回らないということになりかねません。
どちらかというと高級機やユニットバスの一体デザインのものに不便なものがあります。選ぶ際は、ヌルヌルの手で回せるか、劣化や水圧の関係で重くなっても回せるかどうかも想像して選んでください。
ユニットバスの場合は水栓は選べることはまずできないですが、単体で売っている水栓、しかも普及価格帯のものの使い勝手がよくなっていますので、後から交換可能かどうかなども確認しておくとよいでしょう。
洗面台も同様です。こちらも洗剤まみれの手で操作できるか、レバーに洗剤が付いた場合にスムースに水で流すことができるかも重要です。
なお、TOTO、リクシルのユニットバスや流し台ならば自分のメーカーの水栓を採用しますが、それ以外はさまざまなメーカーの水栓を採用します。元の水栓の型番を公開しているところもあれば、伏せているところもあります。
そのため、水栓メーカーの型番がわかれば消耗品パーツがすぐ確定して入手できるのに対し、いちいち流し台メーカー経由でパーツを調達しなければ適合部品が手に入りにくいメーカーもあります。
見た目でなく、実際の使い勝手や、劣化後の対応策まで想像して選んでください。