昔のラジオやクルマがプラスアースの理由

アースはマイナスだと思っているそうでもないことがあります。家のコンセントについてのアースはアースだけで電源線と兼用になっていませんが、オーディオ機器やクルマはマイナスがアース兼用です。ところがプラスアースというものもあります。

大昔のラジオがプラスアースになっていたのは理由があります。初期のトランジスタ・ラジオはゲルマニウムトランジスタで主に使われていたのがPNP型。増幅回路の構成としてはプラスアースにしたほうが回路が簡単になります。

1960年代かそのまえのラジオ雑誌を見た場合、トランジスタ・ラジオのトランジスタで2SB54などを使っているような回路では、回路図を見るとプラスアースの回路になっています。

ところが、そのすぐ後、1970年代くらいからトランジスタにシリコンでNPN型の2SC372、さらにその後の2SC1815あたりを使っている時代のラジオ回路を見るとプラスアースに変わっています。

自動車に関してはその理由はよくわかりませんが、電装品、特に発電機のダイナモ(昔の直流発電機を指す)がプラスアースで作られていた場合、それに沿って全体をプラスするしかありません。そして、見聞きする範囲でダイナモはプラスアースが多かったようです。

ダイナモ自体がプラスアースだと固定部分から絶縁してクルマをマイナスアースにするのはできなくはないですが、エンジン整備時に金属工具をダイナモに触れてショートさせてしまう恐れもあり現実的ではありません。ダイナモ自体も最初からマイナスアースで設計すればいいのですが、なぜかプラスアースだったようです。

クルマとラジオとの因果関係もよくわからず、もしかしたらクルマがプラスアースになったのは エンジンのプラグの火花の飛ぶ方向なのかもしれませんし、ラジオなど弱電系がプラスアースで引きづったことからかもしれません。当時、クルマに半導体を使うような電装系はほとんどないはずで、トランジスタラジオの登場年代を考えるとさらにわからなくなります。

ということで、ラジオのプラスアースの理由はわかりましたが、クルマはわからずでした。

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