半導体不足によるトイレや給湯器の納期は、やり方で回避は可能で全くモノがないわけじゃない。壊れる前に準備を
ネットのなかでは不確かな情報や、不確かでなくても、一部の状況がさも全部のように拡散されることもあります。なかでも問題は半導体不足による納期遅延です。
たとえば住設機器。給湯器や便器などがまったく在庫がなく、壊れるとたいへんなことになるという話がされています。
たしかに、大手が大口の受注をするとそうなるかもしれませんが、市中には在庫はあり、機種や仕様をあまり選ばなければすぐ来るものがあります。たとえば、トイレが壊れたなら必要なのは1セットです。大口で100とか1000という単位で発注している大口の業者とは事情は全く異なります。
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そして、もし、家を建設中でそういった機器が問題で引き渡しが伸びるようなことがあれば、自ら通販サイトなどで調達して「施主支給」という方法に変えてもらう方法もあります。建て替えや住替えで古い家のものが使えるなら、それを一時的にでも使う方法もあります。
家の場合は途中の仕様変更は日常茶飯事なのでその範囲でなんとかできるかもしれません。ただ、施主支給になるとマイナスになるので、通常はプラスになる仕様変更と違う手続きが必要かもしれません。要は交渉次第です。
ちなみに、水まわりの故障は法外な修理金額を取る業者が暗躍しているとされています。法外な上乗せがなかったとしても、夜間対応の割増金額や、住設機器の「定価売り」をされてしまえば、その金額はかなりのものになります。
これを避ける方法としては、ふだんから水まわりは注意しておくことや、簡単な故障はDIYで対応したり、せめて元栓を閉めるなど、応急措置の初歩くらいは心得ておきたいところです。
例えばトイレなら、流した水が漏れるのなら、少し専門知識が必要な点がありますが、水が止まらないというのなら、原因の多くであるフロートバルブやパッキンの劣化で、かなりの機種が共通部品であり、ホームセンターで簡単に手に入り、部品代も非常に安いです。そして、交換もそれほど難しくないですし、汚物で手を汚すこともありません。考えてみればトイレの故障は、便器の陶器が割れたなど以外なら、パッキンやバルブなどの水まわりパーツが傷むことが原因です。そしてそのパーツのほとんどは枯れた部品で、特殊なメーカーでなければすぐ手に入ります。
そして、水が止まらないなら横にある止水栓をマイナスドライバーで回せば止まります。自分で対応する知識がなくても、水が止まらないだけなら止水栓の開閉ならだれでもできます。開閉をうまく使えば応急的にトイレが使えるため、翌朝まで待ち、適正価格の業者を探して依頼する猶予もできるでしょう。
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職人用ホームセンターのうち、業者限定していないところがあれば、早朝6時くらいから入手可能です。そのために、トイレを選ぶ際、ホームセンターで補修パーツの入手がしやすいメーカーにしておくことも重要です。
くれぐれも、パッキンひとつが原因なのに、深夜対応割増料金+定価販売のトイレ交換で数十万円ということのないよう、ふだんから対応を考えておくといいでしょう。