軽自動車のEV、日産「サクラ」と三菱「eK クロス EV」が出たと話題になるも早速あら探しを見たのでフォロー
電気じかけの家としては、名前のとおり「電気推し」なので、贔屓をするわけではありませんが、いわれなき批判については敏感に反応したくなってきます。
今回のサクラと「eK クロス EV」、航続距離が180km程度な点が早くも批判対象です。そして、少し詳しい層からは寒冷地でのバッテリー性能のうんぬんについての批判です。
まず、180kmという航続距離。これは基本的にシティーコミュニケーター、つまり都市部の軽自動車と同じような使い方をするため、いたずらにバッテリーを積む必要がありませんし、多ければ多いほど価格の無駄、重さの無駄になります。ですので、このくらいのバランスを探るのは賛成です。
また、航続距離もガソリンと同じに考える人もいますが、自宅充電ということを考えれば、一日に走れる距離が賄えれば十分です。自宅充電のできない人にまで無理に買ってもらう必要はなく、それは別の選択肢をとればいいことです。そして長距離走が多い人も別の選択肢があります。そもそも、軽自動車で毎日長距離走をする人がそんなにいるんでしょうか。
ちなみに、日本全国で見れば、戸建て住宅のほうが多いはずで、自宅充電が困らない人は多いです。今後、ガソリンスタンドが減ってくれば、自宅充電の意味が大きく出てきます。
次にバッテリーの温度管理について。寒い時は充電や走行に影響が出ます。それは仕方がないことです。それに克服すべくリッチなバッテリーの温度管理システムを搭載することもできますが、価格も、重さもかかるので、ある程度の割り切りは必要です。
そして、そもそもですが、厳寒期に少しでもバッテリー性能が落ちてはいけないんでしょうか。電気自動車に乗れば凍死するとまで飛躍しすぎてる人は置いておいて、確かに厳寒期は性能が落ちますが、それはガソリンエンジンも同じ。寒い朝にばかみたいにうるさいアイドリング音を出して回転を維持するエンジンを未だに作ってるメーカーもありますし、燃調を濃くしないとエンジンはよく回らないこともあり、冬季のガソリンエンジンこそ、燃費も騒音も排ガスも問題山積みです。
電気自動車なら温度の差によるモーターの変化はほとんどありませんし、エンジンを温める、のような無駄なウォーミングアップも不要です。
トータルで考えれば冬季の都会でのちょい乗りこそ、無駄のないEVの本領発揮です。
さて、国産電気自動車にもあらためてさまざまな選択肢が増えてきました。もう少し市場がもりあがりを見せてくると、V2Hや周辺にもいろいろなものが増え、家との連動にも盛り上がりが期待できそうです。