Google Nest Hub(第 2 世代)を分解してみた
スマートホームのかなめでもある、Google Nest Hub(第 2 世代)の分解画像がないので分解してみました。
最初に言っておきますが、分解して液晶部分だけの薄型にして、壁掛けにして使おうと思ってる人がいたら、それは無理ですと言っておきます。そして、無傷で元に戻らないと思われます。分解そのものにリスクがありますので、やる場合は相応の覚悟でのぞんでください。自分は失敗したので、そのポイントも恥ずかしいですが紹介します。
必要な道具ですが、トルクス(ヘックスローブ)のT6、T8、T10が必要になると思います。「思います」としているのは、手持ちではT10以外はいい加減な工具だったので、もしかしたらサイズ違いかもしれないからです。
さらに、ヘラです。分解用の超薄型のヘラや、場合によってはカッターが必要です。ギターピックなども併用すると傷が少なくなります。さらに、ヒートガンか、スマートフォン分解用の画面ヒーターもあるとよいでしょう。
分解ですが、最初に底面のゴムの部分を端のすき間からこじるとすぐにふたが取れます。簡単なひっかかりと両面テープで止めてあります。
次に、電源入力のユニットを外します。T6のトルクス2本でとまっています。
さらに、6本のトルクス(T10)で蓋を外したくなるのですが、スピーカーボックスの裏ふたになっているだけで、液晶やメイン基板に到達するためには意味をなしません。最初に外してしまったのですが、外すとふたの周囲の糊のベタベタがつきますので、最後まで分解しないほうがいいでしょう。そして、もっと根本的な話をすると、こちら側の分解と、このあとやる液晶をはがしての分解はほとんど関連性がありません。この分解をすることなく画面側をはがすことからはじめてもよいでしょう。
次に、写真はないですが、液晶とのすき間にカッターを当て、ヘラなどで少しずつ開いていきます。ヒートガンがあるといいですが、熱する場合は注意してください。
画面の全周にわたって両面テープで止めてありますが、画面下側の両面テープの幅が広くなっていてはずれにくくなっています。
そして、最大の注意点は、メイン基板と液晶をつなぐフラットケーブルのコネクターが壊れやすくなっていることです。液晶画面に向かって左側にあるので、液晶を起こす際は力がかからないようにしてください。
この分解の失敗は液晶をはがしているとき、力加減を間違えて、引っ張ってしまい、コネクターを壊してしまいました。コネクターは両側ともにカプトンテープで固定してあり、カプトンテープがなければ抜けるだけでコネクターを壊さずにすんでいたかもしれません。液晶を分離しているとき、すき間ができたらまず最初に黄色透明のカプトンテープをはがしておき、できればコネクターのロックを外すようにすることを強くすすめます。メイン基板と液晶間のフラットケーブルは端子数が多いタイプのため、コネクターを壊してしまうと手配線でなんとか修復するということはほぼ不可能です。
コネクターからフラットケーブルを外す方法は、ケーブルの差し込みと反対側の部分を引き上げるとロックが解除されます。
画面が外れたら、各フラットケーブルを外していきます。ほとんどのケーブルの差し込みと反対側を起こすようにすると外れます。また、無線LAN用と思われるアンテナのU.FLコネクターも外します。これは水平に引くと外れます。
液晶を外した写真では、液晶側にマイクやセンサーの小さい基板が残っていますが、本来は白いほうにつけたあと、画面を接着するものと思われます。
次に、トルクスが8本あるうち、画面下側のT6を外し、次にT8を6本外します。手持ちがT8のドライバーだったのですが、少し緩いのでネジ自体はT9なのかもしれません。合ったものを使うことをおすすめします。
これが全部外れたら、液晶裏の白いパーツと金属製のスピーカーボックスが分離でき、あわせて布張りのカバーも外れます。
さらに基板をスピーカーボックスから取り外すことができます。基板の裏側には大きなコンデンサーが出っ張っています。
以上で分解終わりです。
スピーカーを分離して薄型として使おうと考える人がいるかもしれませんが、基板の台座としスピーカーボックスがあり、裏側にコンデンサーが出っ張っていることを考えるとかなり難しいでしょう。
ちなみに、これは故障品を分解しました。故障品の症状としては、液晶の表示がおかしいというものです。右端だけ圧縮したように表示され、全体的にもうっすらと色が付くような状態でした。液晶まわりの接触不良の可能性があり、復活の手立てがないかと思って分解したのですが、コネクターを壊す失態をおかしてしまい、修理どころではなくなってしまいました。
なお、この故障品にはもうひとつ症状があり、ACアダプターの電圧が出ないというものです。ケーブルの断線と思われたので、少しずつカットして確かめたところ、コネクターの根本でマイナス側がちぎれていました。
どうしたらこうなるのかわかりませんが、本体故障を隠すために、ACアダプターのコネクター部をきつく折り曲げを繰り返して断線させ、「電源が入らない」などとしてACアダプターだけの不良で、本体は生きていると期待させる故障品を演じたのかもしれません。なお、ACアダプターは14V 1.1Aとなかなか見ない仕様となっています。代替品の調達は難しいと思われます。ご注意ください。
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