給水管に磁石のようなものを付けることが話題ですね。関連して「電子ブレーカー」っていうのがありますが一般住宅には関係ありません

最近、給水管に磁石のようなものを取り付けていろいろな効果をうたう製品が話題ですが、物理の勉強をすればなんとなく理解できそうなものですし、特許が絡むとはいえ金額を見て常識を大幅に超えた金額のモノは特に用心すべきです。その絡みで「電子ブレーカー」ってものも話題になっているので驚きました。

電子ブレーカーの節約効果は

  • 契約変更して基本料金を下げる

というだけで、電気使用量を下げるというものではないです。エコはエコでもエコロジーでは全くありません。単に料金制度面の穴を突いて支払額の節約をするもので、新技術という側面もありません。そしてこれはモーターなどに使う「動力」の契約のものなので、一般家庭の電灯契約には全く関係ありません。

ただ、これがマンションのエレベーターのモーターなど共用設備には関係があり、マンション管理組合に「電子ブレーカー」の営業がかけられていることもありますので、個人に無関係ということでもなさそうです。

動力契約にはモーターなどの容量に合わせた「負荷設備契約」とブレーカーの容量に合わせた「主開閉器契約」があり、モーターの負荷に合わせてぎりぎりまでブレーカーの容量を小さくした「主開閉器契約」にすると、基本料金が節約できる可能性があるというものです。

ここでなぜ「電子ブレーカー」なのかというと、通常のバイメタルの発熱を利用したブレーカーに対して、電子的に容量を検知して遮断するため、よりぎりぎりまで容量を攻めることができるからとしています。

そして、これがなぜか50万円ほどします。10kVA契約程度の主開閉器契約で使う通常のブレーカーが遮断性能がいいもので2~3万円、工事費入れても10万円程度なのに比べるとかなり高いです。ブレーカーごときにリース契約が勧められたりすることや、電子回路であるため寿命も短いということを考えればかなり慎重になるべきものです。

また、ぎりぎりまで容量を攻めるため、もし、その想定を間違えば頻繁にブレーカーが落ちるということになります。マンションのエレベーターがすぐ止まってしまう可能性があるのはどうでしょうか。

給水管の磁石も含めて、節約もいいですが、メリットにはデメリットも伴うことが多いので、よくデメリットを考えるべきです。たくさんの営業費が注ぎ込まれ、過大に「得」とうたうものは特に慎重になったほうがいいでしょう。

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