家で10GbEを使いたい場合、CAT6AやCAT7ケーブルを敷設する方法や注意

10GbEを使うためなど、自宅内LANのケーブルをアップグレードしてCAT6AやCAT7にする方法ですが、すでに配管があればケーブルやコネクターを入れ替えるだけで変更することはできます。入れ替える部分はケーブルに加えて壁にRJ-45のモジュラージャックを付けているときはモジュラージャックも入れ替えます。

ケーブルにおける従来のCAT6やCAT5eとの差は何かと言えば、要は早い速度への対応と信号の分解能が要求されるアナログ的な物理性能のアップです。つまりケーブルの根本的な電気的構造が変わることよりも、耐ノイズ性能や周波数特性などが向上していると考えるといいと思います。

ですので、過去、そうだったように、CAT5Eのケーブルやジャックで10GBASE-Tが通ってしまう可能性も少しはあるでしょうし、反対に100BASE-TXにCAT7のケーブルを使っても全く問題ありません。

ケーブルを通る電気ですが、100BASE-TXの時代には100MHzの信号が3段階の電圧で乗っていましたが、1000BASE-Tになって125MHzの信号に電圧の段階数を増やして情報量を上げ、8芯全部使って合計1000Mbpsになっているため、アナログ的な性能要素が増えています。

10GBASE-Tになるとさらに信号の周波数も上がっていますが、10倍とはならず、伝送する信号に複雑な変調をかけて速度を上げています。アナログ的な伝送性能がもっともっと要求されているということになります。

そのため、1000BASE-Tで発生していたケーブルの製造不良や、ジャックやプラグの加工次第で速度が出ない事例がより起こりやすくなるということです。単に導通だけのテスターでは役に立たず、性能を判断できる測定器がなければ自作はできればやめておいたほうがいいでしょう。

さらに、CAT7以上ではシールドのあるケーブルが必要となります。CAT6Aではシールドなしもありますが、壁の中で電源線との干渉もあり、そのあたりもうるさく言われていますので、できればシールドありがいいでしょう。

 

そして、2021年5月現在では敷設ノウハウもあまり溜まっていないことや、壁などに敷設用のCAT7ケーブルの市販品がほとんどない状況から、10GBASE-Tの速度が本当に必要かどうか見極め、無理に導入しないほうがいいでしょう。特に、あとから交換が難しくなる壁内への敷設は注意が必要です。配管があってもモジュラージャックの商品展開もまだまだこれからですし、無理な導入は禁物です。

もし、どうしても今すぐ敷設するというのなら、加工が必要なモジュラージャックは使わず、市販の長いケーブルを直接引き出すことがおすすめです。

壁にモジュラージャックを使いたいという希望があるなら、モジューラージャックのメス~メスを埋め込むようなものを壁に設置、壁内のケーブルは市販の加工済みのケーブルを使うことも方法です。キーストーンジャック形式ならCAT7用も世界を探せば登場しています。

 

なお、壁の中にある配管はCD管と呼ぶひともいますが、CD管はコンクリ埋め込み用で難燃性が考えられていません。家の壁の中に入れるという観点から難燃性のあるPF管の利用を強くおすすめします。IV線を使った電気工事ではないのでCD管を使うのはルール的には問題ないですが、安全を考えると絶対にPF管です

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