ACアダプターはなぜ違う機種のものを使ったらいけないのか。分かって使うならあり

さまざまな機器でACアダプターを使う機種が増えています。情報系の家電製品は個々のACアダプターを通り越してUSB Type-Cに行き着いていますが、まだまだ円形のプラグのACアダプターを使う機種は増えていますし、Google Nest miniのようにType-Cから円形プラグのACアダプターに回帰した機種もあります。しかし、説明書には付属のアダプター以外は使わないようにと記載があることが多いです。

なぜなら、ACアダプターには統一規格というのものがなく、電圧も定格電流もさまざま、端子もさまざまです。なかには差し込めてしまうが通電で即故障したり、あとからじわじわと故障したりという場合もあるからです。

逆に言えば、規格をよく理解した上で、互換できる条件を満たしていれば、違うものを使っても問題ないことになります。

一般的に合致する条件は電圧、電流、プラグの形状と極性です。これらがだいたい規格化されているのがmicroUSB BやType-Cということなり、ACアダプターもケーブルも付属せず「手持ちのものでどうぞ」というのが最近のスマートフォンです。手持ちがあるなら新たに買う必要がなく、買う場合でも個々の使い方に必要なケーブルの長さやアダプター形状を選ぶことができ、無駄がありません。

では、主に丸形のプラグのACアダプターはどうするか。これもプラグの種類が分かっていて、電圧、電流があっていれば互換できます。

最近、情報機器で多いタイプが12Vの外径5.5mm、内径2.1mmのものです。極性は内側がプラスです。電圧が同じで安定化されており、電流値がもとと同じか大きければ一般的に大丈夫と思われますが、大事な注意があります。プラグが差し込めるのですが、大きく2タイプあります。

バネがプラグ側にあるか、ジャック側にあるかです。最近のものはプラグ側にあり、中心線をバネで押さつけることで接触します。ところが、プラグ側はバネがなく、ジャック側で片側に押さえつけることで接触を維持するタイプもあります。

プラグ側に端子を押し付けるバネがある

機器側には中心線を押さえつけるバネがない

電流値が大きいものは通常は前者ですが、問題はどちらも径が合えば差し込めてしまうこと。両方にバネがなければ接触不良となり、機器の安定動作は見込めず、電流の大きいものは異常発熱につながる恐れもあります。

プラグ側にバネがない。プラグ全体を横方向に押さえつけることで両極の接触をさせる構造

また、バネの関係が同じでも、サイズに統一規格がなく、外径は同じでも中心線の太さが違えば、差し込めなかったり接触不良になったります。

そして、中心線が細い線で突き出しているタイプもあります。JEITA極性統一プラグ(EIAJ極性統一プラグ)の12Vタイプなどがこの形です。国内機器を中心にこれが多く、NECプラットフォームズやヤマハのルータがJEITA極性統一を採用しています。

JEITA極性統一プラグ#4、12Vは#4を使うルール

ここまで説明すれば、基本的に違う機種のACアダプターの利用は慎重になるかと思います。しかし、実際にはある程度統一されていますので、よく理解した人なら他のものを使っても問題なく使いこなせることができるのです。

最後に、かなり古いタイプの国内機器のACアダプターでは、プラスとマイナスが最近とは逆で、外側がプラス、中心がマイナスのものがあります。昭和の時代のラジオのACアダプターはだいたいそうです。これはなぜかというと、外側のプラグ側の電極が、差し込まれることでわずかに移動し、電源を切り替えるようにできるからです。これで、乾電池とACアダプターの自動切り替えを実現していました。切り替えをプラス側で行うため、切り替えのできるプラス側が外側になっています。

昔の機器側のDCジャックのパーツ。外側の電極が差し込むとスライドし、根本の接点は外れて乾電池からの電気をカット、ACアダプターに切り替わる構造

その時代のACアダプターのプラグは今の外径5.5mm、内径2.1mmと同じものが多く、差し込むと即トラブルになります。古い機器をAC電源で動かすために最近のACアダプターを差し込んでも同様です。

ACアダプターには極性と、出力の電圧と定格電流が記載されているので、必ず確認する

それもあって国内メーカーの機器の場合、プラスを中心にしていく際、物理的に差し込めないJEITA極性統一プラグの採用が多いのではと思われます。

そのほかには電圧の安定化の有無や、ACアダプターの定格電流や保護機能に依存して本体の保護を行なっている機器があるかもしれません。通常なら電圧は安定化されており、大きな電流のACアダプターを接続しても問題ないはずですが、もしかしたら雑な設計の機器もあるかもしれません。

つまり、仕様が合っていれば互換は可能だが、よく理解せずに勝手な判断で使うのは問題があるということになります。それでも、うまく使い、無駄なく活用できればと思っています。

 

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