「新しい生活様式」を実践すると玄関まわりのレイアウト変更が必須になる
政府から「新しい生活様式」が発表されています。新型コロナウイルス(COVID-19)のために特別新しいことはなく、いままでの常識を覆すほどでもなく、これまでの冬場のインフルエンザ感染防止策の延長という程度です。ですが、今後はより実践するということが大切ということになります。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_newlifestyle.html
家のレイアウトはここ数十年の常識では水まわりやそこに至るまでの導線が、いつのまにかファッション感覚的に変化してきました。
電気関係では洗濯機の防水パンを使わなくなってきたこともそうですし、家庭はともかく人が集まる場所でのトイレの防水床もかなり減っています。一般家庭でもビニルやアクリルの継ぎ目のないシートを貼っていたトイレや洗面所などが、一応防水とはいえ、継ぎ目に水が染み込んでしまう床材に変化するなどです。
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もう少し機能的に、メンテナンスも含めた考え方に立ち返る必要があると思います。業界や提供商品が大きく変わることはあまり期待できませんので、「新しい生活様式」をより実践するには、こだわりのある設計士を見つけるか自分でこだわるしかありません。新型コロナウイルス後でも、建売住宅やハウスメーカーは機能よりもファッション性を重視した設計を行うと予想しますし、コストの面からも提案しにくいかもしれません。
最近の手洗いや消毒励行からすると、提案することがいくつかあります。
- 玄関に手洗い設備を置く
- 玄関に下足箱とコート掛けを置き、どちらも床に上がらない場所に置く
- トイレは手洗いを別にしたものとし、石鹸を置くスペースを作る
- 水道の蛇口は手を洗ったあとに水をかけられる洗い桶のレイアウトを考える
- 水栓は水切れのよい形状や取付方法に
- 玄関から洗面所、浴室までの導線には消毒薬が使える床材とし、扉も最小限にする
さらに言わせてもらうと、少人数生活のマンションやアパートではいわゆるユニットバスが嫌われる傾向にありますが、トイレ掃除の簡便さから考えるとユニットバスは歓迎です。特に一人暮らしなら、丸ごとお湯で水洗いできるトイレは清掃頻度とのバランスから言ってもユニットバスは歓迎される設備になるはずです。
メーカーもいつまでも同じ形のものを作らず、洗い場スペースを確保するなどより進化させるべきでしょう。住設メーカーの保守的かつファッション性重視の姿勢には憤りを感じるくらいです。
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