スマートホームをスマートにするには配線が第一! CD管やPF管を通しておく
スマートホームをスマートに実現するためには、新築やリフォームのときに配線を考慮したものすることが絶対条件です。例えばスマートスピーカーのGoogle Homeの置き場所を考えたとき、ネットワークは無線で飛ばすにしても電源の配線はありますか? テレビの裏にLANの配線がありますか? カメラやセンサーを部屋の天井近くに設置する場合、そこに電源やLANの配線はありますか?
すべて事前にやっておかないと配線が露出してしまい、見栄えの良いものでなくなってきます。
そこで、必要な場所にコンセント設置をしておくほか、配管を事前に壁に仕込んでおくことが必要です。
配管を入れておくための管は「CD管」と呼ばれることが多いですが、CD管だけではありません。
CD管……コンクリート埋め込みの管、現在は原則としてオレンジ色の管。自己消火性などはないので、壁の埋め込みは考慮が必要。場合によっては違反になる。
PF管……いろいろと使える。CD管の代わりになる。さまざまな色があるが、よくあるのはベージュ色。自己消化性あり。CD管よりも少し高い。
基本的には木造住宅の壁の中に設置するのはPF管と解釈してもよいです。自己消火性などもあり、防災面からも合っていると思われます。
そして、管の径もいろいろあり、サイズは管の内径で示し、下から14mm、16mm、22mm、28mm、36mm、42mm、54mmです。実際に使われるのは22mmか16mmmが多く、CD管、PF管とも未来工業をはじめ数社から出ており、その2つのサイズならばホームセンターなどでも入手もしやすいです。
CD管かPF管の選び方ですが、コンクリート埋め込み以外はCD管は使えないとなっていますが、実際には木造住宅の中にもオレンジ色のCD管がたくさん埋め込まれています。それはなぜか?
電線管としての利用は、100Vなどの電力を通す場合に単線(IV線)を直接通す場合のみ電線管となるのです。電力の利用であっても単線の上にさらに被覆のあるVVFケーブルを通す場合は「保護管」という解釈になるので、木造の壁に埋め込んでも問題ないとしている建築業者が多いです。
そして、LANケーブルや電話線、アンテナ線にはそういった規定がありません。どんな管を使っても問題なしということです。
ただ、自己消火性という点ではPF管が有利です。材料費は高くなりますが指定する場合はPF管がいいでしょう。そして、壁の中からそのまま屋外まで通す場合でもPF管ならそのまま屋外まで引き回せます。CD管には耐候性がないので屋外だと数年でボロボロになってしまうと言われています。
PF管にも種類があり、直射日光がずっと当たる場合は2重被覆の高級タイプもありますので、場合によっては高級タイプを選別したり、露出箇所ではビニル電線管(VE管)を使うなどの方法もあります。