家の電気の元、幹線のケーブルは最低でも14mm2(14スケア、14SQ)

冬の寒い朝、エアコンの暖房をガンガン掛けたり、スポット的にハロゲンヒーターをかけたり、電気ポットでコーヒーをいれたり、IHクッキングヒーターで目玉焼きを作ったりとドカンと電気を使うものは多いです。エコキュートがあると明け方の日の出前にガンガン電気を消費しますし、早朝も暗いうちから家を出ないといけないとなると、朝は結構電気を消費します。

もし、(東電の場合)従量電灯Bの60A契約でも5.6kWのエアコンをつけると落ちる可能性もあります。そうした場合のためにオール電化の家では60Aよりも上の8kVA契約だったり10kVAや12kVAという従量電灯Cの契約をしている家も多いと思います。

しかし、後からIHを入れたような家では60Aよりも上げられない家があります。それはなぜか。配線が60Aまでしか耐えられないものになっているからです。

具体的には外の引き込み点から分電盤までの電線が8mm²(8スケア、8SQ)の場合です。例のIHを導入した家電に詳しいことを自称する人の写真付きの書き込みを見たのですが、見事にCVケーブルの8mm²で、東電のブレーカーも60Aのママでした。これではビルトインコンロタイプのIHをフル稼働させるとだいたい58A相当として、家族が別の何かをしていれば落ちやすい計算になります。

大きめのエアコンで暖房したらIHクッキングヒーターは思うように使えないことになりますし、電気ポットも同時利用は一発アウトだと思います。書き込みではIHを楽しんでるようですが、実際のところ、お子さんもいて家族も多いようですのでブレーカー落ちが多発してヒヤヒヤしながらIH生活をしているかもしれません。

これを解消するには、幹線の張り替えが必要です。外の引込線取付点、つまり、電柱から来ている線と家の線を繋いでる点があります。東京電力の場合は黄色いビニールテープ等が巻いてありますが、ここからが家の持ち物です。60Aよりも大容量の契約する場合、引き込み点から電柱までは東電がタダで張り替えてくれますが、引込線取付点から分電盤までの張り替え費用は自己負担です。

交換には屋根裏の隙間からさっと取り替えできるならいいですが、壁を壊したりする必要があると大掛かりです。電線の張替えだけなら材料費を含めて5万円くらいで済んだとしても壁を元どおりにする費用はけっこうかかります。

通常の一戸建てなら、最低でも14mm²、具体的なケーブル規格名ですとCV14SQ-3CかVVR14SQ-3C以上でないと将来のEV充電もIHクッキングヒーターも安心してできないことになります。

設計士さんに指定するときは将来、オール電化にするとかEVにするという言い方もありますが、そうすると必要もないのにオール電化用の高価な配電盤を装着されたりと余計なものまで仕込まれる可能性もあります。配電盤はHEMSが発展途上で、今後の交換も見込まれるので、「将来のために電線だけ太くしておいて」と言うのが良いでしょう。

家の電気の元、幹線のケーブルは最低でも14mm2(14スケア、14SQ)” に対して2件のコメントがあります。

  1. 匿名 より:

    5.8kw でも、200Vですよ。

    1. アバター画像 電気仕掛けの家 より:

      どういう意味でしょうか。もしかしたら200Vだから29Aと言いたいのでしょうけど、東電のアンペア契約からすると行きと帰りで合計58Aとして計上します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください