建物のスイッチやコンセントから見る築年またはリフォーム経過年数、Nationalロゴは古い……
最近、住宅を買ったと言っていろいろ機器を増やしているブログがありました。それを見るとコンセントはフルカラーでロゴも「National」、つまり最低でも2009年以前の中古住宅、確率で言うなら20世紀末期のころと推察されます。
中古住宅をとやかく言うつもりは全くないばかりか、機器の耐用年数がいい感じで、ちょっと使って問題点を体感でき、その上で設備の更新し放題ということで、本当に羨ましい限りです。壁のリフォームもちょうどいい頃ですので配管やりかえもいい時期です。羨ましい!!!!
本題ですが、そういった壁のスイッチやコンセントを見ると年代がだいたいわかります。ロゴがNational→Panasonicに変わったのは2008年~2009年ごろですし、フルカラーからコスモシリーズワイド21に変わったのは21世紀に入ってからです。
スイッチだと簡単にフルカラーとコスモシリーズワイド21の違いがわかりますが、コンセントはちょっとむずかしいです。色が真っ白がコスモシリーズワイド21、少しアイボリーなのがフルカラーです。プレートの形状もスイッチに合わせるためにコスモシリーズワイド21は若干出っ張るようなカタチに膨らみがあり、フルカラーはフラットです。
もっともコスモシリーズワイド21はラウンド形状のほかに同価格でスクエア形状もあり、カラーもホワイトのほかベージュと利休があります。スクエアは全体的に出っ張る感じなので採用例は少なく、普通はホワイトだと思います。
フルカラーは1970年代からありますが、主流になったのは1980年代くらいからでしょうか。その名前のとおりカラープレートです。フルカラーにも年代があり、当初はベージュや白の表面がザラザラなタイプ、さらにプレート表面にネジ頭が見えるものなどがあり、最終的には現行品である表面にNationalロゴなし、アイボリーの表面ツルツルに落ち着いたと記憶しています。ですので、表面ツルツルのフルカラーが付いてる住宅は20世紀末期に建てられたかスイッチかプレートだけリフォームした家となります。
そうは言ってもコスモシリーズワイド21のあのスイッチがいやで今でもフルカラーにする建築士や施主がいるのも事実です。フルカラーは施設用として現役ですし、プッシュスイッチは使い勝手は悪いと思っている人は今でもフルカラーです。フルカラーでもPanasonicロゴになっているのでロゴで判断できます。
フルカラーの前になると、黄色いプレートの時代です。黄色プレートに濃い茶色のスイッチの角型である「ハイ角」、角が丸い「ハイ連」へとさかのぼります。築40年オーバーの古い住宅でないとお目にかかれないですが、ハイ連、ハイ角の耐火用金属プレートは今でも古い学校やビル・施設で見ることができます。
ハイ連、ハイ角になるとケーブルの接続が輪っかを作ってネジ止めという今の電気工事士泣かせのため、今からパーツを探してきてつけることはないでしょう。古いものはPSEマークの問題があります。
下記はちょっと違うのですが、スイッチ形状から昔のハイ角、ハイ連を想像できます。こんなカタチだったのですね。
これは松下電工→パナソニック電工→パナソニックという流れの製品ですが、東芝や神保電気、明工社ではまた別です。だいたいパナソニックの流れにならうカタチで製品をリニューアルしています。
フルカラーはJISプレートということで色以外の互換性はあるのですが、コスモシリーズワイド21からはプレートと金具の互換性は一応なくなってます。
そして、スイッチは消耗品です。接点が傷んできます。レトロ仕上げのために古いハイ連のスイッチを新たに使うのは法令的に問題があることは置いておいても、劣化の可能性が高いのでオススメしません。特に昔は電灯の消費電力が高いですから。
それとパナソニックではアドバンスシリーズに置き換えようとしています。プッシュスイッチは相変わらず使い勝手が悪そうですが、コスモシリーズワイド21のように出っ張りが大きくなることもなくやっとスッキリしました。リンクモデルというまさに電気じかけなシリーズも用意されていますので、これから施工するならアドバンスシリーズだと思います。
アドバンスシリーズの現在の問題はホームセンターやリアルな職人用ホームセンターで見かけたことはありませんので調達が面倒で、現場で足りなくなった場合でもすぐ調達できないことしょうか。