Wi-Fiルータの選び方は、細かな機能や設定の細かさで選ばないと使えないことになる

Wi-Fiルータとはあまり言いたくないのですが、無線LANルータであり無線LANアクセスポイントのことです。よく調べないと自分の環境では使えない機種を買ってしまうことあるという注意です。

注意する点は、以下の5点です。最初の1点は誰もが選ぶ点ですが、その下の4つはあまり気にしてない人も多く、その点でハマりがちです。

  1. Wi-Fi 6対応や速度の対応
  2. WPA3という新セキュリティ対応
  3. IPv6への対応と、対応する方式
  4. SSIDで設定できる名称や、設定方法など
  5. アクセスポイントモード(ブリッジモード)の有無

まず、Wi-Fi 6対応などですが、PC、スマホなど対応が進んでいますので、できればWi-Fi 6対応を選んだほうがいいでしょう。あとは速度です。数字が大きいほうが早いと思いがちですが、一般的には合計速度なので、1台の端末に対しては意味がないこともあります。

また、最高速度よりも、同時利用のときの速度低下などを考えたほうがいいでしょう。詳しいことはメーカーの説明などで確認してほしいですが、今ならWi-Fi 6対応のエントリー的なスペックであまり問題はなく、多くの端末で激しい同時通信をする場合に差が出てくるという認識でいいでしょう。

次にWPA3の対応です。新しいセキュリティ規格ですので今後の安全のためにも対応していることが望ましいです。端末側の対応もWi-Fi 6よりも先にWPA3対応が進んでいるように思えます。

仮に接続する端末がWPA3対応でなくても、WPA3対応ということは無線LAN機器が新しい製品であることの証明でもあります。無線LAN機器は問題があったときにファームウェアのアップデートなどが提供されますが、新しい製品ほどサポート期間の残りが長く、長期間に渡って安心して使えます。

そして、IPv6対応は重要です。IPv6でないと安定した通信ができなくなる世の中ももうすぐやってきますので対応は必須です。ただし、対応といってもいろいろです。パススルーという基本的なものだけで対応としているものもありますが、実際にはプロバイダーがIPv6環境を提供するための方式がいくつかあり、それらに対応していることが望ましいです。具体的にはDS-Liteなどのカプセル通信方式の対応ですが、使うプロバイダーの対応機種などを参考することが重要でしょう。

SSIDの設定やバンドごとの無線のオン、オフも重要です。Google Nest Wifiなど2.4GHz帯と5GHz帯のSSIDを別々に設定できない機種がありますが、何が問題かというと、一緒の名前だと、2.4GHz帯と5GHz帯のどちらに接続するかを固定できません。特に電波の到達強さが異なる場合、強めに届きがちな2.4GHz帯に偏りがちです。2.4GHz帯で通信してしまうと電子レンジなどの妨害をまともに受けてしまい、安定して通信をすることができなくなります。

すべて同じSSIDになってしまう機種は海外ブランドを中心にありますので、どういう設定ができるか、事前に説明書ダウンロードでもして確認するとよいでしょう。

そして、5GHz帯固定で通信できることは意外に重要です。2.4GHz帯で通信しなければならない端末がない場合、到達範囲の広い2.4GHz帯の電波は止めるべきです。近隣への混信という面ではなく、余計な出入り口をなくしておくことが重要で、セキュリティ的にも注意すべき点です。

ただし、別々の設定ができるものの、ユーザーが設定した文字列の後ろに周波数帯を表す記号が強制的に付けられてしまうものもあります。AAAAA-24G/AAAAA-5G のように強制される機種もあります。この場合、無線LANアクセスポイントを置き換える際に、同じSSIDを付けないといけない場合に問題が出てくることがあります。

また、一部では、WPA3を利用する場合に別のSSIDを設定しないといけない機種もあり、WPA3を利用する場合に、端末側の再設定を迫られる機種もあります。

最後にアクセスポイントモードが設定できるかどうかです。ルータモードだとルータという名前のとおりWAN側とLAN側は別セグメントのネットワークになります。それではプロバイダー支給の終端装置がルータ内蔵で外すことができない場合、2重ルータの構成になったり、ルータのWAN側が有線LANで、LAN側が無線LANという構成になってプリンターなど有線LAN側の機器が使えないという問題になることもあります。

プロバイダー支給のルータ機能がある場合、アクセスポイントモードがあることは重要です。ルータモードでしか動かない製品が一部にあり、LAN側のDHCP機能をオフにするなどして裏技的に使うしかなくなりますが、それすらもできない場合もあるようです。

以上のことをすべてパスする機種となると、Wi-Fi 5の普及機種でよければNECプラットフォームズのAterm WG1200HS4あたりが該当します。Wi-Fi 6ではまだ調べきれてないのでなんとも言えないですが、個人的に設定の自由度の高いブランドと思うのが、NECプラットフォームズ、エレコムなどがあります。

 

また、2.4GHz帯と5GHz帯の名前を別々したり個々をオフにできないのはGoogle Nest WiFiと言いましたが、そのような仕様は海外ブランド機種に多いような気がします。また、アクセスポイントモードにはできるものの、その場合の挙動が怪しかったり、説明書に一切記載のない機種もあります。

そのほか、これは上記とは別ですが、自動設定を訴求するあまり、回線トラブルが発生した際に、端末側からアクセスするWebページが勝手にルータの設定ページにリダイレクトされてしまう機種があります。トラブルの切り分けが面倒になるばかりでなく、関係ない人に設定画面を見せることになるため厄介です。これはバッファローにそういう設定の機種が多いので注意が必要です。

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