通常のエアコン工事に電気工事士免許は不要(定期アップ)

そろそろエアコンの季節です。家電店もエアコン工事が混み始めているのではないでしょうか。そして、この時期、必ず出てくるのはエアコン工事に電気工事士免許必要説です。

確認した人なら分かっていますが、通常工事なら不要です。

電気工事士免許が必要な場面は新たにアースを打ち込んだり、電圧を変更したり、コンセントを増設したり、ケーブル同士を途中で継ぐような場合です。室内機と室外機をケーブルで接続するのは「継ぐ」ことではなく、工事説明書にも推奨されてないので、通常工事であれば不要です。

参考情報として、経済産業省のWebサイトにあります。

https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/sangyo/electric/detail/koji.html

このなかの「よくある質問(Q&A)」の9番目にあります。

元となる通知(平成20年12月3日付け原子力安全・保安院通知)のPDFは以下です。

https://www.safety-chubu.meti.go.jp/hokuriku/denki/kojishi/aircon081203.pdf

そして、詳細な解釈は以下のとおりです。

https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/sangyo/electric/files/201208-2.pdf

ネットのなかでは、電気メーカー社員を名乗る人物が「実は必要」という説を吹聴している例もありますし、電気メーカー監修の文書でも「必要」としているのを見たことがあります。一部家電ライターも工事必要説を唱えていて、なぜかどうしても電気工事士免許がないといやな人がいるようです。

どちらかというとエアコン工事では、電線の接続よりも、冷媒管の接続の上手下手のほうが長期安定動作には必要で、地球環境的にも重要です。そして、室内機の物理的取り付けを確実にすることのほうが、人間の安全が守られるような気がします。

免許や資格を必要としたいのなら、電線の接続よりも重要な技術を網羅した資格でも作ったほうが合理的だとは思いますが、本当にその動きがあれば業界が大反対するとは思いますし、利権や中抜きを発生させやすくするような規制はもう作るべきではないでしょう。

とにかく、通常のエアコン工事には電気工事士免許は不要です。

 

電気工事士の「免許」が必要なのは電気工事、なんでも免許が必要なわけではない

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