エアコンの設置は自分でできる? 免許・資格は必要?
エアコンを自分で設置したい人はいます。配管をきれいにするのにいくらでもこだわることができますし、「真空引き」にこだわる人は業者任せでは一昼夜空気抜きなんてこともできません。
エアコンの設置は誰でもできます。ただし、技術さえあればです。一部で電気工事士の免許が必要と言ってる人もいますが、通常工事ならば必要ありません。
・アース打ち込みをしない
・室内機と室外機をつなぐケーブルを直接壁などに固定しない
・コンセントの交換をしない
これらの条件が整えば無免許OKです。
ただし、エアコン工事として請け負う場合は上記であっても「電気工事業」である必要があります。エアコン販売店がエアコン販売の一貫として工事する場合は不要です。
この3つを見ると、自分の家のエアコン工事をするのに、通常の工事では免許が不要なことがわかります。
免許の必要なケーブルを壁に取り付けるということも、通常は配管と一緒にエアコンテープで巻いたものを壁に固定したり、壁に固定した化粧ダクトに入れるのでケーブルを壁に固定したことにならないのです。なんだか屁理屈みたいですがお役所もそういう解釈です。
経済産業省:電気工事士法におけるエアコン工事の取扱いについて
http://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/sangyo/electric/files/201208-2.pdf
実際に工事となると手軽にできるかというとそうでもありません。まず、道具です。ドライバー、ペンチ、カッター、径の合ったスパナを2組以上などのほか真空ポンプ一式が必要です。定尺の配管を使わない場合はパイプカッターとフレアツールも必要です。
冷媒の配管は4mや3mといった予め切断してある配管を買ってくればパイプを切ったりフレアツールで先端の処理を処理したりすることが不要になります。
真空ポンプは残念ながらないと困ります。以前は配管の中の空気を抜くのに直接冷媒で押し出すような工法をとることが多かったらしいですが、環境問題から厳禁されていることと、真空ポンプでしっかり空気を抜いたほうがよいことだらけだからです。
業者に頼むとごくごく一部で冷媒でシュッとやってしまうところもあるようですが、簡易ポンプでちょっとだけ抜く人や、あまり時間かけない人もいます。通常15分ほど抜けば問題ないですがこだわるなら真空状態で数時間待って空気漏れがないか確認したり、一晩待って再度抜いてより真空状態を確実にしたりといったことは自分でやらないとできないことです。
なぜ真空引きで15分間ポンプを動かすかというと飽和水蒸気量の関係から真空状態を続けることで中の水分を蒸発させ、より配管内を何もない状態に仕上げていくからです。
配管に漏れがなければそれで大丈夫ですが、できれば時間を置いて気圧に変化がないかどうかも確認するとよいでしょう。配管のフレア部分にゴミ1つ付いているだけで空気漏れにつながります。冷媒が減ったり抜けたりすればエアコンの意味がありません。
真空ポンプは購入するほかに数日間のレンタルや、裏技として安く購入して使い終わったらヤフオクで売りさばいてレンタル代程度で済ます方法などもあります。真空ポンプのほかにゲージとホースも必要です。
あとはエアコンに付いている取付説明書通りに忠実に作業すれば大丈夫です。配線はVVF2.0mm-3Cを指定されていることが多いですが、そういった指示も守ってください。
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