コンセント交換も自宅の配線もできるようになる「電気工事士」になるには ~その1 電気工事士ってどんな免許? 簡単?

自宅のコンセントを修理交換したりするには原則として電気工事士の免許が必要です。電気工事を仕事にするなら必携の免許ですが、最近ではオーディオマニアに取得が広がるなど趣味の範囲でも取得する人が多いようです。取得は誰でも簡単というわけにはいきませんが、きちんと勉強と練習さえすれば合格できるもので、試験勉強は今後の安全にも必ず役立つものです。

試験の経験はずっと役立つ貴重なもの

一般の人が取得できる電気工事士は「第二種電気工事士」です。上級の第一種は実務経験が必要な免許となり、趣味で取得できるものではないので、第二種について話を進めていきます。

できることは一般家庭や規模の小さい商店や工場の電気工事などです。ただし、「業」として営業するには後述する「電気工事業」の届けを都道府県にしなければなりませんので、免許をとってできることは自宅の電気工事や、電気工事業の会社に勤務してスタッフとして携わることまでです。

取得するには 試験に合格し、都道府県に申請する必要があります。受験手数料は1万円弱。試験は年2回実施されます。また、試験のために必要な道具を揃えるのに1万円程度、さらに参考書など学習するために数千円の出費が必要です。

電気工事士の実技試験は基本的な電気の配線をするのですが、適切な道具を適切に使って練習しないと合格できないため、合格することは最低限の技能が身に付いていることを意味します。試験のために揃えた道具は今後もそのまま役立ちます。

そして、危険なことの理由も理解できます。コンセントの配線は誰でもできる簡単なことに思えますが、危険なことを理解した上で配線するとしないのでは安全面で大きな違いが出ます。趣味を安全に楽しむという面でも電気工事士の免許を取るための勉強が役立つのです。

また、筆記試験の知識は、家の図面を見るときにも役立ちます。家の新築やリフォームの際の図面に記載されたコンセントや電灯の配置の記号が分かれば、より深い理解につながるほか、的確な指示を出すということも可能です。

なお、「電気工事業」の届けを都道府県に出すには第二種電気工事士の場合は3年間の実務経験がある人が必要です。電気工事をお願いする立場からすれば、電気工事業にはしっかりと現場経験のある人がいることが保証されていることになっています。

家のDIYやこだわりのコンセントのために必要な電気工事士免許は、奥深い電気工事の世界への第一歩でもあります。この機会に第二種電気工事士の免許を取ることを考えてはいかがでしょうか。

つづく

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