EVの6kW普通充電といえばデルタ電子のQ-VEC、現物を見て、価格の概算も聞いきてた
某展示会に展示された電気自動車の6kW普通充電器、デルタ電子のQ-VECを見てきました。施設に備え付けの充電器として導入済のところもあるものです。
まず、気になる価格は本体(AWJ70215BEN)が15万円前後、デマンドコントローラー(EVUJ100)付きで18万円前後ということです。
一般家庭では、契約電力を下げられる可能性があることはもちろん、IHなど大電流機器を使う家ではブレーカー落ちによる停電をしないためにもデマンドコントローラー付きがいいでしょう。
デマンドコントローラーと充電器本体はイーサネットケーブルで接続です。通常のLANケーブルとなりますので、給電のケーブルとは別に配管をとって配線が必要です。そして、設置例の図によればEV充電以外を給電するケーブルにCTを付けます。
ここで問題が。EV充電を含む家中全部まとめての電流を検知するのは簡単ですが、そこからEV向けを除いた電流となると厄介です。通常の分電盤と一体になった主開閉器(漏電ブレーカー)ではそのようにCTを割り込ませるのはまず無理です。
東電管内でスマートメーターで60A以下の契約なら、主幹の前に端子台で分岐させてしまばいいのですが、6kW充電をするのですから、最低でも主開閉器契約で8kVAや10kVAの契約となります。別に主開閉器を設置して、そこから既存の分電盤とEV充電用の分岐ブレーカーに分岐させ、既存分電盤に向かうケーブルにCTを装着するしかないと思います。
パナソニックの現行の3kW普通充電のシステムで充電制御が可能ですが、全体の電流とEV充電の両方にCTを設置して、引き算してEV充電以外の電流を把握しているようです。デルタ電子のQ-VECはパナソニックとはCTの挟み込み方が違うので注意が必要です。
ちなみに、分電盤を新調するなら、リミッタースペースと1次送りの端子台がある分電盤を使い、リミッタースペースに全体の契約容量に合った主開閉器を設置し、端子台を通って分電盤の主開閉器へ向かうようにすれば1台ですみそうです。端子台にはコンパクト漏電ブレーカーが付けられますので、そこに40Aか30Aの漏電ブレーカーを付ければいけそうです。
例えば分電盤は以下のようなものですが、これで大丈夫かどうかは場合は電力会社に確認してください。