冬の火事防止に今からトラッキング防止キャップを付けたのでは役立たない? 根本対策を
電気の火事は本当に怖いです。電気ストーブなどわかりやすいもののほか、ACアダプターが突如として発火するなど、危険はあちこちに潜んでいます。
わかりやすいほうのものでは、電気ストーブなどの大電力を使う機器の火災です。なかでもこの時期の注目はコンセント部分の火災です。コンセントの隙間に入り込んだホコリなどが発熱によって発火して火事につながるというものです。
この対策としてキャップが売られています。しかし、すでに使い古したコンセントと機器に今から取り付けても役立たないことがあります。それはどうしてか? すでにホコリが入り込んだ状態でキャップを付けても意味がありません。ホコリを封じ込めてしまうだけです。
よく言われるトラッキング火災は、ホコリが両端子の間で電流が流れ、そこからスパーク、発火という仕組みです。これは、コンセント部分を掃除しておけば起こらないものです。ですのでカバーも有効ですし、使い古したコンセントの組み合わせにカバーを付けてもトラッキング火災には有効かもしれません。
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/camp/2015/201508/camp3.html
しかし、なぜ発火するかは両端子間に電流が流れるだけではありません。劣化したりコンセントの刃先と受けの間にホコリが入ったり錆びたりして抵抗分が出て、そこが発熱することも原因です。抵抗分があれば発熱するのはオームの法則とジュールの法則のとおりです。
すでに劣化したコンセントにカバーを付けても、劣化が原因の発熱には役立ちません。古い、緩い、変色しているコンセントは即、交換してください。数百円のものをケチって家が火災とか本当にないです。
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また、同様にテーブルタップも同じことが起こります。劣化したタップは使わず新しいものに交換してください。そして、差し込みっぱなしのテーブルタップは壁のコンセントのところでホコリが積もっている可能性もあります。
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年末の大掃除、壁のコンセントはコンセントの上のホコリを落とすだけでなく、一度抜いて、刃先が焦げていないかのチェックや、コンセントがゆるくなっていないかのチェックも怠らないようにしてください。
そして、コンセントは根本までしっかり差し込むことも忘れないようにしてください。
NITEで家電製品の注意喚起をしてますが、家電の事故は結局のところ使い方で、コンセントは奥までしっかり挿入