クルマにコンセントを装着するのが難しい理由は、大きな発電機を積んでないから

クルマになぜコンセントが付いてないかということが話題です。それはなぜか、単にコンセントの規格に十分に対応する発電機を積んでないからです。コンセントの通常の規格である100V 15Aを出力するには、損失などを無視した単純計算で12Vなら125Aの容量が必要で、クルマにそんな大きな発電機は積んでいません。

すでにコンセントを装備したクルマもありますが、ハイブリッドカーでもなければ「最大100W」などと容量制限が大きく書いてあるはずです。100WというとノートPCの充電はできますが、ドライヤーで髪を乾かしたり、ましてや暖房器具などはまったく対応できません。

クルマの発電機は通常、12Vで60A~100A程度です。単純計算すれば720W~1200Wです。エンジンをかけるためのスターターモーターをいつでも回せるよう、バッテリーをすぐ充電したり、意外に電気を食うヘッドライト、空調のファンモーターを回す必要もあってたとえ100Aの発電容量があっても、それを全部コンセントに振り向けることはできません。

そして、コンセントが設置してあれば、容量のことなど考えずにドライヤーや暖房器具までコンセントに差し込んで使う人がいます。であれば、メーカーとしては100W限定といったコンセントを設置すること自体がトラブルの元と考えるのも無理はないでしょう。

発電機の容量を大きくしてしまえばいいと考えるかもしれませんが、そうなると発電機を回すための力が必要で、エンジンの回転力を取り出す部分の再設計が必要です。ベルトをより強いものに変えたり、それに耐えるように各部を強化したりとコストが生じますが、ごく一部の需要のためにそこまではしません。

ただし、ハイブリッドカーなら走行用にも使うさらに強力な発電機を積んでいるので1500W程度の電源を確保するのはそれほど難しくありません。まともにコンセントがあるのはハイブリッドカーばかりというのはそれが理由です。純電気自動車については、別途説明したとおりです。

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それでも、1500Wを超えるような容量のDC-ACインバーターも存在しますが、もともとの発電機がそこまで対応しない上、仮に一時的にでも1500Wを取得すればケーブルには100Aを軽く超える電流が流れます。100Aが流れるとなるとケーブルもかなり太くないと電圧降下や発熱もあるので、取り回しや安全のための取り扱いも注意を払わないといけません。大容量のインバーターは市販はされていますが、安易にクルマに設置するものではないと考えます。

 

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