オフグリッドはエコロジーでもエコノミーでもない理由

太陽光発電を使い、電力のオフグリッドが電気の自給自足につながり、あたかもエコのように言われています。しかし、エコノミーでもエコロジーでもないと言い切れます。

まず、第一に、オフグリッドを実現するには充電池を使い、充電しながら電気を使う必要があります。そうでないと不安定な太陽光発電は使い物になりませんし、夜間や悪天候時に電気が使えないことになります。

充電池の容量が満タンにならないほど大量にあればいいですが、日中に満充電になれば、太陽光発電した電力が満充電以降はその場で使う以外に使われないことになります。対して、系統連系ならば系統に吸い取られ、どこかでその電気は活用されます。そうすることで火力発電所のわずかに出力を下げられ、燃料の節約、CO2の排出抑制につながります。

次に蓄電する無駄です。蓄電する際、どうしてもさまざまなロスが生じます。充電池は充電した電気が100%そのまま取り出せるというわけでもなく、充電池前後の充電回路、出力を取り出す回路などにロスが出てきます。

そして、充電池は使用に応じて劣化します。それによって充電池の製造と廃棄の環境負荷が生じ、コストは所有者持ちです。とてもエコロジーにもエコノミーにもならないはずです。

たとえば、電力会社に払う電気代は1カ月に8000円だとして5年で48万円です。オフグリッドのシステムを作ったところで、5年あたり48万円におさめることができるでしょうか。初期コストでさえ、通常の系統連系にくらべ、充電池、インバーターといった別部品が必要です。パワコンも別のタイプが必要です。しかも、充電池の劣化による交換コストが大きくのしかかってくる気がします。

系統連系した太陽光発電だけなら、FITを利用した場合なら買電もあってうまくすれば10年目くらいでプラスになります。系統連系なら劣化部分はあまりなく、ランニングコストも有利です。

系統連系の場合、パワコンが10年で壊れるような話も聞きますが、そうでもなくなっているのと、仮に高く見積もって20万の取替費用がかかったとしても、初期費用のほか10年で20万円という維持費です。オフグリッドもパワコンもインバーターも寿命があり、機器数が多いだけに通常の系統連系に加えて、パワコン以外の機器と、充電池の修理取替コストがかかりそうです。

そしてトラブル時の対応です。系統連系なら太陽光発電がされないだけで、そのまま電力会社からの電気を使えばいいだけです。修理中もコスト面以外に不便を感じることはないでしょう。しかし、オフグリッドで故障があれば、自分の負担で直すまでは電気が使えないことになります。

これでもオフグリッドにメリットを感じるでしょうか。エコロジーでもエコノミーでもなく、しかも大きな不便が発生する可能性があります。電力会社との関係を絶ちたい、山の中などで電気の引き込みが困難など、特別な理由がない限り、オフグリッドは導入するものではないと思います。

 

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