Nest Hello Video Doorbellを日本で使う場合、配線はそのまま使えるが必要な機器はある

スマートドアベルのNest Hello Video Doorbellの配線ですが、公開されている設置動画や説明書などを見る限り、既存の2芯のケーブルを使っています。

ここで、過去記事内の

玄関のIoTインターホンは通常の2線の配線でringもnestもいける

>日本の住宅のインターホンの電線はそのままで、Nest Helloやringを使うことができるのです。

という記載の意味は、配線はそのまま利用するできる、ということで、その配線の両端にはそれぞれに必要な機器を接続することは必要です。

元記事を見て、そのまま屋外側にNest Helloを繋げば動作すると誤解する方がいるようですが、現在ではアイホンでもパナソニックでもインターホンを交換して取り付ける場合は2芯の配線だけ既存のもの利用し、その前後に接続するのはそれぞれのセットに含まれるものです。どちらか片方を別のものに取り替えて動作するということは想定されていませんし、カメラ映像なども伝送されますので中を流れる信号は独自のもので、他のものが動作するとは思えません。

ですので、Nest Helloについても、日本で通常設置されている2芯のケーブルがそのまま使えるのは当然としても、屋内外側ともにNest Helloに必要なものを接続するということになります。

さて、ここから先は、実際の設置ですが、国内に正規に入ってきてないもので、日本での設置について公式なドキュメントがあるわけではないので、設置する場合は設置される方が方法を調べて確認した上で行ってください。以下は独自見解です。

動画や例を見る限り、Nest Helloの設置動画で想定されるベースとなるのは、(おそらくアメリカでは標準と思われる)交流16V前後で鳴動するブザーやベルを、そのまま玄関のスイッチ(1aスイッチとか1回路1接点というプッシュスイッチです)で鳴らすという極めて単純なドアベルのシステムです。

Nest Helloの設置はその1aスイッチをNest connectorを含めたNest Helloに置き換えることだけです。ですので、日本のインターホンを使っていて、2芯のケーブルだけがある場合は、動画で想定されている単純なドアベルシステムも設置してやる必要があります。

必要なものは、交流16V~24Vが取り出せる電源と、その電源で鳴動するベルやブザーです。ここで言う「電源」はただのトランスですので、変圧器と言えば変圧器ですが、国が違うことによるコンセントの電源電圧の変換ではありませんので間違えないように。

電源周波数はアメリカは60Hzで東日本は50Hzですが、50Hzのイギリスで動作しているようで問題ないようです。

該当の製品を探してみたところ、国内では適当なものは見つかりませんでした。電源電圧が近いアメリカのトランスとチャイムをそのまま持ってきてしまうのが簡単でいいと思います。日本で使うと多少電圧が下がりますがまず問題にならないでしょう。気になるなら24V出力のものを探せばいいと思います。

ベルを直列接続せずに、直接電源をNest Helloに接続しても動作するようですが、つけない場合、スマートフォンがないときにどこからベルの音がするのかという問題があります。設定次第でスマートスピーカーから音を鳴らせるようですが、設定についてはわかりません。”nest without chime”で検索すれば、いくつか例を見ることができます。

なお、日本でもインターホンではない単純に電圧をかけるだけのドアベルはあります。現在でも残っているパナソニックの製品のひとつ「EB723W」では、直接電源の100Vを押し釦スイッチで入り切りしてブザーを鳴らしていますので、これを使ってる状態でスイッチをNestへ置き換えると何が起こるかわかりません。たぶん壊れるか保護回路が働くでしょう。また「EC710K」はスイッチに直接100Vをかけずに直流9Vをかけるようですが、ここにスイッチに換えてNest Helloが動作するかどうか全くわかりません。たぶんしないと思います。

スマートドアベルが必要で面倒なことがしたくないなら、パナソニックやアイホンのネット対応タイプや、プラネックスのSpotCam-Ringを使うのが簡単でいいと思います。

Nest HelloやRing Video Doorbell、eufy Video Doorbellを使うため、アメリカのドアベルの配線を解説

外出先でも対応できるパナソニックの“外でもドアホン”「VL-SGZ30K」が便利そうだが無線式

個別に質問や、時にはセールスのメール(こちらがほとんど)をいただきますが、通常は質問には返答しません。場合によってはそれをもとに記事として掲載します。以後よろしくです。

Nest Hello Video Doorbellを日本で使う場合、配線はそのまま使えるが必要な機器はある” に対して3件のコメントがあります。

  1. なべ より:

    こんにちは

    日本で使うにはAc100v→Ac16v-24vにトランスを使えば使用できるとのことですが、
    別に必要となる音を鳴らすスピーカーとしてのチャイムですが、

    スマートドアベルとチャイムがwifiで接続できるモデルであればベル部分は不要となるのでしょうか?

    具体的にeufyのdoorbellはベル部分となるスピーカーはコンセントに直差しで電源を取り、
    ワイヤレスで本体とリンクするようです。
    日本でも確認済みの方がいるようです。

    となれば、一般家庭においてもAc24vへのトランスだけを噛ませれば使用出来るのではないでしょうか?

    より手軽に使えるかと思ったのですが、
    いかがでしょうか?
    ご回答頂けると幸いです。

    1. アバター画像 電気仕掛けの家 より:

      AC24Vを必要とするなら、必要な電源を入れてやれば動くはずです、としか答えようがありません。
      eufyのdoorbellの詳細仕様もわからないのでなんとも言えません。

      ちなみに、eufyのdoorbellで検索して私がみつけた日本の方のレビューでは、AC24Vを供給しているつもりがDC24Vを供給して動いているものでした。
      電線をねじっただけで熱収縮チューブをかぶせるというもので、外れやすく、DC24Vに触れる可能性があるものなので絶対に真似をしないようにお願いします。
      24Vにもなると直流と交流で感電時の危険性が変わってきますので、安全のためにも交流でしっかりと安全を確保した構造でやるようにしたほうがいいと思います。

    2. アバター画像 電気仕掛けの家 より:

      件のレビューの件も含めて、誤解もあって怖い状況です。のちほど別途まとめます。

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