機器に付属する電源コードは他で使えない、その本当の理由とは

電気製品には電源コードが付いています。取り外しできないもののほか、簡単に取りはずしできるもの、さらには電気芝刈り機にあるような本体からのコードは短く、通常は延長コードを使って使用するための付属「延長コード」があります。しかし、説明書を見れば、「付属のコード以外は使ってはならない」や「付属のコードは他で使ってはいけない」のような記載があります。それはなぜでしょうか。

もしかしたら自分のメーカー製のコードを別に買って欲しいからという理由もあるかもしれませんが、答はその製品に適していることを保証しており、他のものを使うと問題が起きる可能性があるから。

例えば、芝刈りに付属している延長コードの場合、手持ちのものを見たら耐久が12A(100Vで使えば掛け算して1200W)でした。他には7A(100Vで使えば掛け算して700W)というのを見ています。芝刈り機は300~700W程度と思われるため、芝刈り機に使っている分には問題がありません。しかし、この12Aの延長コードを使って庭で1300Wのホットプレートを使ったらどうなるでしょうか。

即発火には至らないにせよ、定格を微妙に超えるため、劣化具合によっては危険になります。7Aのコードだとしたら全体的にコードが発熱しているのがわかる状態になります。

延長コード単体で売られているものは通常、通常形状のコンセントの上限である15A(100Vで使えば掛け算して1500W)です。電線の太さは1.25mm2(1.25スケア)を使っているので電線の種類である「2芯VCT」の許容電流は17Aとなり余裕で対応できます。

 

その一方でさきほどの黒い付属コードの電線部分は0.75mm2(0.75スケア)でした。その電線太さの2芯VCTの許容電流は12Aなのでコード全体で12Aとしているのは規格どおりです。

付属のコードが12Aや7Aなのはただケチっているわけではなく、電線の重量や取り回しの良さ、無用な価格上昇を抑えるためです。通販などではそういったものまで一緒に羅列していることもあります。有名工具メーカーのものだから安心ではなく、有名メーカーでも15A未満のものはあります。規格についてもよく確認して選んでください。

 

このほかにも電線の種類はたくさんあります。スピーカーケーブルのような電線はVFF。被覆の素材や芯数、取りまとめ方法によって許容電流は変わってくるので、延長コード全体の許容電流をよく見た上で判断して使用してください。また、電線はどんなに太くても通常の刃先のコンセントの許容容量は15Aです。これを超えることはないので注意してください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください